でーと3

(土銀{パー子}で甘味屋で
まったりしている図。
バカップルが飯食ってその後
どうする?の間を描きたかった。
パー子目線。)


俺は甘味屋で一頻りいつもの団子を食い終わり
十四朗は煙草を吸い始める。
「お前の行きたいところ・・・あるか?
どこでも連れて行ってやるよ。」
はっきり言ってどうしょうかと迷う。
なぜなら十四朗が傍にいるだけで
気がつかないうちに心にできていた隙間が
心地いい低い声で埋まっていくような。
俺は行く当ても応えられないほど土方という人間に
満足して酔ってしまっているのか。
その自問自答の答えが
見えすぎていて悔しくて
・・・・なぜか・・・切ない。
理由は簡単。
どんなに着飾ってみても結局俺は白髪の
中年に差し掛かる男で、女の演技をして
自分の中にある最高の笑顔を作っているだけなのだから。
「?」
土方が俺の頭を撫でた。
そんな俺の想いを知らないだろう無邪気な笑顔を
俺に向ける。
「俺のことを気にして決められないのか?
もしそうだとしたら・・・
俺についてきてくれないか?」
そんな紳士に誘わないでくれ。
戻れないくらいはまってしまうだろ。お前に。
なんて言えないほどに十四朗に泥酔してるのは
もうわかっている。
「あァ・・・まかせてみるわ。」
俺はそう囁くように十四朗に言い、コクリ・・・と頷いた。
任せてみるなんて今まで言ったことが
あっただろうか。
十四朗は甘味屋のオヤジに
「騒がせたな・・・」
と明らかに多いめに金を渡した。
甘味屋のオヤジはとたんに表情を変えて
「おおきに!!!今度は天下の副長さんとそこの別嬪さんのために
お座敷をご用意させていただきやす!!!」
オヤジの変わり身の早さに二人して呆れて笑った。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。